メッセージ
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代表理事 ご挨拶
当法人のHPをご覧いただきありがとうございます。
競泳選手を経て、水泳や水中リハビリテーションの指導者として30年数年携わった後、リハビリテーション医を介して脳出血による後遺症のある三嶋氏との出会いがあり、それが当法人を立ち上げる大きなきっかけとなりました。
以来、私の人生の進む方向が、「水泳指導」から「障害当事者の心身の健康づくり」へと一変しました。競泳選手を経て30数年間携わってきたやりがいとは別の「当事者一人一人の人生に直接かかわること」に大きな社会的使命を感じています。
人生半ばにして受傷や発症後、病院を退院してもすぐには日常生活には戻れません。過去の自分と比べ落胆の中から抜け出せない方、『どうせできない・危ないから』と周りにも決めつけられ、チャレンジをあきらめてしまっている方が数多く存在します。障害手帳を持つ人が障害者でしょうか。人は歳を重ねれば、いずれ誰かの手助けを必要とする時が来ます。
私は、人はだれでも同じ生活者(人間)であるという原点にまず立ち、その上で今ここから何ができるか、一緒に考え寄り添いながら誰もが持っている潜在的な力を再び引き出す人(支援者)の存在が必要であると考えます。
三嶋氏との出会いは、障害のある人とか支援をする人という立場ではなく、互いが人として対等な関係を築いてきたその軌跡は、一つのモデルになると考えています。
もし周りの支援者や医療者が「最初から障害があるとなにもできない」と決めつけていたら、「自分でできる」のに手伝い続けていたら、「可哀想、気の毒」と思い続けていたら、「支援する側はいつも何かしてあげなくては」と考えていたら等、過剰な気遣いや配慮が当事者の自立を阻むこともあります。
当法人はもう1歩前に進みたいと望んでいる方へのきっかけ作りと、その頑張りを応援したいと考えています。
私は、長年の運動指導経験から、スポーツそのものに大きな力とヒントがあると考えています。運動指導者は目の前に運動のできない人がいても、決して「マイナス」とは捉えません。コーチ(指導者)とアスリート(選手)の関係のよう同じ目標に向かい、今ここから何ができるか(ゼロスタート)を一緒に考え、工夫し、その気にさせる存在です。人はだれでも同じ人間であるという原点にまず立ち、その上で一緒に寄り添いながら考え、元々持っている潜在的な力をもっと使ってもらいたいと考えています。
福祉とスポーツをバランスよく融合すれば、全く新しい障害者支援の在り方になると考えます。相手を前情報で決めつけたり、属性を前面に出し「障害のある人」や「高齢な人」という、ひとくくりに区分して接するのでなく、人間対人間として関係性を築きながら、スポーツを通じて、支援する側、支援される側という一方向の関係を変えていきたい。
共生社会という言葉の捉え方を「一人一人が地域の課題を共有し、解決に向けて知恵を出し合い、行動・交流を伴う地域社会」とし、当法人の参画こそが住民のあらたな地域福祉の創造につながると考えています。自立や社会参加を当事者側だけの問題とするのではく、支援者(福祉専門職・医療者)と双方向で考える「共生社会」=「ともに成長し生きる社会」に繋げたいと考えます。
一般社団法人輝水会
代表理事 手塚由美